BLack†NOBLE


 何の邪魔をされて不機嫌なのか知らないが、ミラノのマフィアは俺に早く立ち去ってもらいたいらしい。


『いや、いい。先ずは、この会社を案内しろ。それから美味いエスプレッソでも飲ませてくれ。メルフィスの企業ならば、寛げるティーラウンジくらい用意してあるんだろう?』


『瑠威様!』


 レイジが厳しい口調で俺に口答えする気らしい。


『今、メルフィスは公的機関から調べにあっているんですよ! あなたがここで油をうっていては、ファミリーは不安に思うことでしょう』



『うるさい。蔵人のロジスティクスが見てみたい。セシルは、俺がいないきゃダメなのか? そんなに使えない奴か?』


 出迎えた奴らが一様に眉をしかめた。



『我が社をご案内いたします。アンドレです。よろしくお願いします、瑠威様』



 
< 332 / 509 >

この作品をシェア

pagetop