BLack†NOBLE
何の邪魔をされて不機嫌なのか知らないが、ミラノのマフィアは俺に早く立ち去ってもらいたいらしい。
『いや、いい。先ずは、この会社を案内しろ。それから美味いエスプレッソでも飲ませてくれ。メルフィスの企業ならば、寛げるティーラウンジくらい用意してあるんだろう?』
『瑠威様!』
レイジが厳しい口調で俺に口答えする気らしい。
『今、メルフィスは公的機関から調べにあっているんですよ! あなたがここで油をうっていては、ファミリーは不安に思うことでしょう』
『うるさい。蔵人のロジスティクスが見てみたい。セシルは、俺がいないきゃダメなのか? そんなに使えない奴か?』
出迎えた奴らが一様に眉をしかめた。
『我が社をご案内いたします。アンドレです。よろしくお願いします、瑠威様』