BLack†NOBLE
インテリジェントなオフィス内を早口で自慢される。
近代的でビル全体がフリーアクセスフロアーとなっている。迅速な通信が信頼と実績を勝ち得ているとアンドレは言った。
『アウトソーシングはしないのか? 全て自社で抱えて、見ているだけで重苦しい。コスト削減にもなると俺は思うけどな』
『メルフィスは、組織の基盤がしっかりとしている。不要だ』
『そうか? よくわからないな』
レイジが落ち着かない様子で、しきりに携帯電話を確認したり、時計を睨み付けたりしている。
『瑠威様、カルロは先にカジノに到着したようです』
『まだ開店前だろ? 酒でも飲んでるのか?』
俺の放った冗談には、アンドレの部下二人が苦笑いしただけだ。