BLack†NOBLE

「そうだ! お兄様。プレストフラワーの飾りが完成したの。後で、お部屋に持って行ってもいい?」


「それは俺が……」


「いいよ、茉莉果。部屋で待っている。二人できりで見せてくれ」


 くそっ…………完成品は、俺も見せてもらってない。

 彼女は楽しそうに、「はい、お兄様」と可愛らしく微笑むと、蔵人もアリシアにすら見せないような笑みを浮かべた。



『レイジ、拳銃はまだか?』

『ボスの命は、お守りしなくてはなりませんので……』


『何よ、皆で日本語話してムカつく……クロード、何て言ったの? "黙れ、煩い、小娘"って言ってあげて』



 俺たちは、それぞれの想いを抱えながら朝食を共にする。


 こうして俺たちは、またこの顔触れが集まり食事をする機会があるのだろうか?




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