BLack†NOBLE


「アリシアちゃんが、どうしたの? お友だちの私に会いに日本に遊びにくるっていいたいんじゃないの? そうよ、絶対私に会いたいんだわ」


「いいえ……違います。

 アリシアが、妊娠したそうです」



「妊娠って、赤ちゃんができたってこと? そうなの? 柏原!」


 俺は、情事の途中だったことも忘れて彼女の携帯を奪いメールを読む。


『ラブラブな私たちに、赤ちゃんができました! 羨ましいでしょ? 私、妊婦さんになっちゃった』と生意気な文章で書かれていた。


「赤ちゃん、楽しみだわ。お兄様がパパになるのね、なんか笑っちゃうわ」


「ええ……笑えますね」


 楽しみか……

 アイツ、また大切なモノが増えてしまって大丈夫なのか? でも、きっと必死に守るんだろうな。それで自分も大切にしてくれたらいい。


 頼んだぞ、馬鹿女。



 蔵人────



 絶対に、手放すなよ……

 失った者の分も、お前は幸せにならなきゃならないからな。


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