とけないゆき
「由紀どうしたの?」


百花が大きな瞳で私を見つめてきた。



「あいつに、いきなり耳元でブスとか言われてさ。」



私は腕を組んでトイレの壁を蹴った。



「え!由紀は可愛いけど、百花ね・・・・・・」


急に下をむく百花に私は戸惑う。


「なんかあった?」


顔を真っ赤にする百花。


コクッと1度だけうなずいた。


「百花ね、あの人のこと好きになっちゃったみたい。一目ぼれ。」



あの人とは、あのチャラ男のことだった。
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