契約恋愛~思い出に溺れて~
そう言って、私は立ち上がった。
多分このまま、ずっと三人でにらめっこしてても、結果は一緒だ。
達雄が自分で決めなきゃ進まない。
その為には、まずは私と別れるのが一番だ。
「さよなら、達雄」
「紗彩。俺……」
「今までありがとう」
その言葉に、達雄が再びうつむいた。
私は英治くんに軽く手を振って、店から出た。
この一週間で、考えてはいた。
達雄と別れなきゃいけないこと。
そしてそれは、私にはそれほどの打撃ではない。
むしろ、今となっては罪悪感の方がある。
綾乃ちゃんが、達雄を好きなのだったら、
私となんて付き合わない方が良かったんだ。