契約恋愛~思い出に溺れて~
「少し寄り道してもいいかな」
「え?」
「ちゃんと最後は送るから」
「う、……うん」
そのまま、会話が途切れる。
紗優がいた時は、何も考えなくても話が弾んでたのに。
今は何を言ったらいいか分からない。
「達雄になんて言われた?」
「え?」
「昼間」
彼の方を向くと、真っすぐ前を向いたまま運転している。
口調は単調で、感情を読み取る事は出来なかった。
「よりを戻さないかって、言われなかった?」
「……いわ、れた」
「それで」
「無理って、言ったわ」
心臓が、はやる。
顔が熱くて、赤くなってるんじゃないかって思って、俯いてる事しかできない。