契約恋愛~思い出に溺れて~
その時、ドスンとものすごい音がした。
「きゃっ」
慌てて体を起こし、隣のベッドを見ると紗優が居ない。
「さ、紗優?」
紗優はベッドから転げ落ち、床に転がったまま寝息を立ててる。
「寝相悪いなぁ」
彼は苦笑して立ち上がると、紗優を両手で抱えあげ、ベッドに戻す。
「でもすごいな。全然起きない」
「疲れてるのかも知れないわ。こういう旅行初めてだし。
紗優なりに、緊張してたんじゃないかしら。
それにしても、いつも布団で寝てるから気づかなかったけど、こんなに寝相悪かったのかしら」
「紗優ちゃんの部屋は、ベッドじゃ駄目そうだね」
紗優の頭を愛おしそうになでた彼の姿に、
いつまでみていても飽きないと、赤ん坊の紗優の傍から離れなかったユウが重なる。