契約恋愛~思い出に溺れて~

 しばらくして通り沿いに、彼の車が停まる。


「お待たせ。乗って、行こう」


そう語りかけてくれる笑顔が、いつもよりもぎこちない気がするのは気のせいだろうか。


まず予約していたケーキ屋さんに行き、注文してたバースディケーキをもらう。

その後、サユの好きなハンバーグを食べに以前英治くんに連れて行ってもらった店へ行った。


「ほら、プレゼント」

「うわあ!」


英治くんが紗優に渡したのは、外国の絵本だった。

まるで絵画みたいな色とりどりのイラストに紗優の目が釘付けになる。


「ありがとう! おとうさん」

「どういたしまして」


私が朝、プレゼントを渡した時よりも嬉しそうで。
何だか少しだけヤキモチを焼いてしまう。


その後コンビニで飲み物を買って彼の部屋でケーキを食べる事にした。

ケーキを前にした紗優は、嬉しそうに一気にロウソクを吹き消した。
そして食べて片づけるまでの間、ずっとご機嫌なままで居る。

英治くんが今日一日一杯遊んでくれたからだろう。

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