契約恋愛~思い出に溺れて~
「紗彩」
「はい。……あっ」
本当に酔ってるのかしらって思うほど、手早い動作で、いつの間にかパジャマのボタンが外されてる。
「好きだよ」
鼓膜を震わす振動に、体の芯が揺さぶられる。
「あんっ」
彼の手が私の全身を撫でて、その度に体が小さく震えてしまう。
帰らなきゃいけないって意識がないからだろうか。
どことなくゆっくり、楽しんでいるかのように。
彼はキスや愛撫を繰り返す。
「や、……ダメ」
「紗彩」
「あ、あなた」
「……」
彼の動きが止まる。
不審に思って目を開けると、口元を押さえたまま私を見下ろしている彼が見えた。