契約恋愛~思い出に溺れて~
「ご確認お願いします」
「はい。御苦労さま」
私は受け取ってその仕様書を確認する。
青柳君は少し論理だてて物事を考えるのが苦手のようだ。
一ヶ所気になるところがあると、他がおろそかになる傾向がある。
「ほら、ここが抜けてるわ。前の仕様書の時は忘れてなかった。前のデータからこの部分を持ってきてつけたしなさい」
「あ、……すいません。分かりました」
「20分でできる?」
「はい!」
青柳君がまた机に戻る。
パソコンのディスプレイに表示された時間はもう20時半。
紗優はそろそろ布団に入るのだろうか。