バニラ
熱いそれをまだ入れられたって言う訳じゃないのに。

「――んっ…きて…」

唇から、ほぼ無意識にそんな言葉がこぼれた。

早く恭吾にきて欲しい。

躰はもうすでに限界で、恭吾を求めている。

「積極的だな、理彩は」

「――あっ!」

恭吾があたしの中に入ってきたのと同時に、腰をねじ込まれた。

「――ひあっ…!」

恭吾に腰をねじ込まれるたび、あたしの頭が真っ白になる。

「理彩…キツい…」

そんなの、知らないよ…。

余裕がなくなって行く恭吾の顔に、
「――もっ……あっ!」

あたしの意識が遠くなった。
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