バニラ
「恭吾…好き…」

かすれた声で、あたしは言った。

両手を伸ばし、挟むように恭吾の頬を触る。

あたしのマネをするように、恭吾も両手を伸ばすと、あたしの頬に触った。

「どうしようもないくらい、すごく…」

恭吾はニヤッと笑うと、
「俺の方が、どうしようもないくらいに、何倍も愛してる…」
と、唇をふさいだ。

舌が口の中をなでる。

ようやく唇が離れたのと同時に、恭吾の唇から出てきた言葉は、
「もう…理彩しか愛せない」

その言葉を聞き終えたのと同時に、あたしの頭の中が真っ白になった。
< 129 / 150 >

この作品をシェア

pagetop