バニラ
恭吾が聞いてきたので、
「へ、平気」

あたしは答えてもう1個に伸ばそうとしたけど、その手をつかまれた。

「えっ、恭吾?」

「中原に嫉妬しているんだろ?」

恭吾に気づかれた。

「あいにくだけど、俺は彼女を相手にしていないんだ。

理彩しかいらないから」

恭吾の顔が近づいてきたと思ったら、唇が触れた。

軽く触れただけのそれは、すぐに離れる。

「教えてやってもいいよ?

理彩しか愛してないって」

恭吾は自分の太ももを指差した。
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