Sweets Magic
 「今日は、ありがとう」

 食器を洗うに集中してたため、側に先輩がいたことに気が付かなかった。

 「いえ、お役に立てたなら良かったです」

 最初は男と暮らすなんて最悪!と思っていたが、これはこれでありかもしれない。

 少し、そう思った。

 「そいえば瑠香ちゃんの部屋ってどーすんの?」

 リビングから雅樹くんの声がした。

 「2階の奥でいいんじゃないか。あそこは日当たりもいいしな」

 「たしかにそーかもね。あ、じゃあ俺その部屋に瑠香ちゃんの荷物持って行っておくよ」

 「そんなの悪いですし!大丈夫ですよっ」

 「だーめ」

 雅樹くんは私の荷物を軽々と持ち上げて

 「こーいうのは男の仕事なの。なっ?」

 ニカッと笑った。

 

 
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