銀杏
「尊…。」
「何?」
「お肉は?」
「…肉は…ない。」
「は?肉なしカレー?」
「うん。」
「えー。何でよ?そんなの美味しくない…。」
「買い物に行けなかったの!」
「え?」
「一人にできないから。」
尊は私のためにずっといてくれたの?
時計を見ると、もう8時を回ってる。きっと今からじゃ食べるのは9時…。
「ごめん。…ありがとう。」
「後でウインナー焼いてウインナーカレーにしような。お前好きだろ?」
「うん。」
にっこり微笑んで返事をした。
「よし!これでしばらく煮込めばいい。」
尊は一段落してリビングのソファーに座った。