四竜帝の大陸【青の大陸編】
着替えが終わった私とカイユさんが居間に行くと、アオザイ風の衣装を着たダルフェさんとハクちゃんが私達を待っていた。
ダルフェさんはドレスに着替えて美しさ倍増のカイユさんの手をとり、キスをした。
「ああ、俺はなんて幸せ者なんだろう……とても綺麗だよ、カイユ」
緑の眼をさらに垂らして、うっとりと自分に見蕩れるダルフェさんにカイユさんは……。
「綺麗? ふっ……当然よ。私はミルミラとセレスティスの娘、美しくて当たり前だわ。不細工な要素なんて、私には無いのよ」
超上から目線なセリフも、ダルフェさんの前ではいつも女王様なカイユさんらしかった。
実際、ドレスを着たカイユさんは物語に出てくる精霊の女王様みたいで……本当に綺麗。
思わずうんうんと頷く私のドレスを、くいくいと何かが引っ張り……ハクちゃんだ。
「どうしたの? あ、ハクちゃんの服も素敵! く、黒だけど……とっても似合う。うん、すごく格好良いね」
ダルフェさんは紫系で、割とシンプル。
ハクちゃんはいつもと同じように黒。
でも、華やかな金糸の刺繍が豪華な雰囲気で……この美麗な(悪役顔だけど)人が私の旦那様なんて、鳥居家の面々が知ったら卒倒するに違いない。
「そうか? ランズゲルグが、これを着ろと持ってきたのだ。……格好良い? 我は格好良いのか!? かわゆくて、格好良いのだな!? りこにそう言ってもらえて……うむ、とても良い気分だ」
私のドレスを両手で握ってご機嫌なハクちゃんの姿に、ダルフェさんが呆れたように言った。
「あのねぇ~、普通は雄が着飾った雌を褒めるもんなんです。旦那が褒められてて、どうすんですかぁ!? 姫さんになんか言ってやんなさいなっ!」
ダルフェさんの言葉に、ハクちゃんは軽く首を傾げた。
細めていた両眼を一度ぎゅっと瞑ってからしっかりと開き、長身を屈めて私の顔をのぞきこんだ。
「りこ」
ドレスを握っていた手が離れ、私の頬を包み込んだ。
「我は眼が潰れるかと思ったぞ?」
私が反応する前に、ダルフェさんとカイユさんが突っ込みを入れてくれた。
「潰れって……それ、微妙。あ~あ、15点っすね」
「いいえ。マイナス60点よ」
ダルフェさんはドレスに着替えて美しさ倍増のカイユさんの手をとり、キスをした。
「ああ、俺はなんて幸せ者なんだろう……とても綺麗だよ、カイユ」
緑の眼をさらに垂らして、うっとりと自分に見蕩れるダルフェさんにカイユさんは……。
「綺麗? ふっ……当然よ。私はミルミラとセレスティスの娘、美しくて当たり前だわ。不細工な要素なんて、私には無いのよ」
超上から目線なセリフも、ダルフェさんの前ではいつも女王様なカイユさんらしかった。
実際、ドレスを着たカイユさんは物語に出てくる精霊の女王様みたいで……本当に綺麗。
思わずうんうんと頷く私のドレスを、くいくいと何かが引っ張り……ハクちゃんだ。
「どうしたの? あ、ハクちゃんの服も素敵! く、黒だけど……とっても似合う。うん、すごく格好良いね」
ダルフェさんは紫系で、割とシンプル。
ハクちゃんはいつもと同じように黒。
でも、華やかな金糸の刺繍が豪華な雰囲気で……この美麗な(悪役顔だけど)人が私の旦那様なんて、鳥居家の面々が知ったら卒倒するに違いない。
「そうか? ランズゲルグが、これを着ろと持ってきたのだ。……格好良い? 我は格好良いのか!? かわゆくて、格好良いのだな!? りこにそう言ってもらえて……うむ、とても良い気分だ」
私のドレスを両手で握ってご機嫌なハクちゃんの姿に、ダルフェさんが呆れたように言った。
「あのねぇ~、普通は雄が着飾った雌を褒めるもんなんです。旦那が褒められてて、どうすんですかぁ!? 姫さんになんか言ってやんなさいなっ!」
ダルフェさんの言葉に、ハクちゃんは軽く首を傾げた。
細めていた両眼を一度ぎゅっと瞑ってからしっかりと開き、長身を屈めて私の顔をのぞきこんだ。
「りこ」
ドレスを握っていた手が離れ、私の頬を包み込んだ。
「我は眼が潰れるかと思ったぞ?」
私が反応する前に、ダルフェさんとカイユさんが突っ込みを入れてくれた。
「潰れって……それ、微妙。あ~あ、15点っすね」
「いいえ。マイナス60点よ」