四竜帝の大陸【青の大陸編】
初めて来た大広間は、音楽と多くの竜族で溢れていた。
ずっと見上げ続けると確実に首が痛くなりそうなほど高い天井、薄い青色をした石造りの床。
巨大なシャンデリアがいくつも吊り下げられ、輝いていた。
広さは……市民体育館何個分だろう?
うわ~、お掃除が大変そうっ。
舞踏会は四時頃から始まっていて、好きな時に踊りに加わって良かった。
だから踊っている人だけじゃなく、踊りを見学する人や立食ブース(?)で歓談しながら食事をする人も大勢いた。
<花鎖>を付けているペア以外は、つがいのいない竜族さんってことだよね?
若い男女が集まってますなぁ~……うんうん、なんか合コンみたいだ。
このお祭りは、つがいとの出会いの場でもあるのかもしれない。
ハクちゃんが転移したのは大広間の奥の方で……最奥の壁際だった。
つがいのいない竜族がいっぱいいるのを知っていたから、隅っこに転移したのかな?
「じじい、今夜は大人しくしといてくれよ? 独身の雄共には死にたくなかったら、ヴェルの半径5ミテに入るなって言ってあるからよ。おちび! ダンスに参加中も、お前の側にはカイユ達が常にいるから安心しろ……おっ? バイロイトじゃねえか、あいつ報告書がまだ出てねぇんだ! ちょっくら話してくるか。おちび……そのドレス、よく似合ってるぜ、じゃあなっ!」
一瞬、恥ずかしそうにうつむいてから、竜帝さんは人ごみを避けるために壁際を選んで、早足で去っていった。
カイユさん達が来るまで、とりあえずこのままここで待つことにした私は、つがいの先輩方の踊りを見学することにした。
弦楽器の演奏に合わせて、<花鎖>の冠をつけた竜族さん達が……誰もがにこやかに微笑みながら踊ってた。
いろんな年齢の人達が……若い人達もいるし、シルバー世代も。
食堂で見かけるなじみのある顔も、ちらほらと。
の視線に気づいたチーフさん……ステイラさんが、手を振ってくれた。
私のお母さんと同世代(実際の年齢は数倍だろうけど)の彼女は、葡萄色のドレスがとても似合っていた。
彼女をエスコートしている旦那様は恰幅の良い紳士で、ステイラさんとピンクの花を多めに使った<花鎖>で繋がっていた。
彼女の隣にいるのは、娘さん?
目元と鼻がそっくりで、くりっとした大きな眼。
体のラインがはっきり分かる、セクシーなホルダーネックのドレスを着ていた。
肌が見えるドレスを着ているから、彼女はフリーってことで……うん、ここで良い人に巡り会えるかも!?
「……あ!」
15分程、きょろきょろと周りを見回していると。
竜帝さんの避けた人ごみの中から、ダルフェさんの腕をひっぱるようにしてカイユさんが現れた。
ずっと見上げ続けると確実に首が痛くなりそうなほど高い天井、薄い青色をした石造りの床。
巨大なシャンデリアがいくつも吊り下げられ、輝いていた。
広さは……市民体育館何個分だろう?
うわ~、お掃除が大変そうっ。
舞踏会は四時頃から始まっていて、好きな時に踊りに加わって良かった。
だから踊っている人だけじゃなく、踊りを見学する人や立食ブース(?)で歓談しながら食事をする人も大勢いた。
<花鎖>を付けているペア以外は、つがいのいない竜族さんってことだよね?
若い男女が集まってますなぁ~……うんうん、なんか合コンみたいだ。
このお祭りは、つがいとの出会いの場でもあるのかもしれない。
ハクちゃんが転移したのは大広間の奥の方で……最奥の壁際だった。
つがいのいない竜族がいっぱいいるのを知っていたから、隅っこに転移したのかな?
「じじい、今夜は大人しくしといてくれよ? 独身の雄共には死にたくなかったら、ヴェルの半径5ミテに入るなって言ってあるからよ。おちび! ダンスに参加中も、お前の側にはカイユ達が常にいるから安心しろ……おっ? バイロイトじゃねえか、あいつ報告書がまだ出てねぇんだ! ちょっくら話してくるか。おちび……そのドレス、よく似合ってるぜ、じゃあなっ!」
一瞬、恥ずかしそうにうつむいてから、竜帝さんは人ごみを避けるために壁際を選んで、早足で去っていった。
カイユさん達が来るまで、とりあえずこのままここで待つことにした私は、つがいの先輩方の踊りを見学することにした。
弦楽器の演奏に合わせて、<花鎖>の冠をつけた竜族さん達が……誰もがにこやかに微笑みながら踊ってた。
いろんな年齢の人達が……若い人達もいるし、シルバー世代も。
食堂で見かけるなじみのある顔も、ちらほらと。
の視線に気づいたチーフさん……ステイラさんが、手を振ってくれた。
私のお母さんと同世代(実際の年齢は数倍だろうけど)の彼女は、葡萄色のドレスがとても似合っていた。
彼女をエスコートしている旦那様は恰幅の良い紳士で、ステイラさんとピンクの花を多めに使った<花鎖>で繋がっていた。
彼女の隣にいるのは、娘さん?
目元と鼻がそっくりで、くりっとした大きな眼。
体のラインがはっきり分かる、セクシーなホルダーネックのドレスを着ていた。
肌が見えるドレスを着ているから、彼女はフリーってことで……うん、ここで良い人に巡り会えるかも!?
「……あ!」
15分程、きょろきょろと周りを見回していると。
竜帝さんの避けた人ごみの中から、ダルフェさんの腕をひっぱるようにしてカイユさんが現れた。