四竜帝の大陸【青の大陸編】
「こんにちは、竜帝さ……」
ハクちゃんがいつものように転移して、連れていってくれた執務室。
女神様は書類が積み上げられたデスクからぱっと顔を上げ、私達を見た。
「げっ!? おちびっ、急いでじじいを抑えろっ! おい、お前はそこから動くなっ」
竜帝さんにそう言われ、とりあえずハクちゃんのお腹にしがみついた。
抑えるって、これでいいのかな……え?
竜帝さんの青い眼を追うと。
こちらに背を向けて、ソファーに座っている人がいた。
動くなと言われたのにその人は立ち上がり、ゆっくりと歩いて私の正面で止まった。
そこにいたのは青い騎士服を着た……銀の髪に空色の瞳の……。
「カイユ?」
違う。
「……吃驚したよ、ここで御対面とは」
声、低い。
背も高いし、体つきも……ほっそりしているけれど、男性だ。
「パス達に聞いてはいたけど、なんというか……貴方、いろんな意味で損な顔だね。で、お嬢さんが噂の奥方様だね? ふふ、陛下が仰ってるように、確かにおちびちゃんだね」
ハクちゃんに蝉のようにくっついていた私を、彼は覗き込むようにして顔を近づけた。
私も彼のその顔を見上げて……凝視してしまった。
似てる、すごく似てる。
肩で切りそろえられた真っ直ぐな銀髪に、水色の瞳。
カイユさんと同じ、髪と眼の色。
顔もそっくり……双子?
お兄さん?
でも、竜族なんだから兄妹なんて有り得ない。
じゃあ、この人は……誰?
他人にしては、似すぎてる。
「駄目だっ! それ以上はやばいっ、下がれセレスティス!」
竜帝さんが怒鳴った。
机の上の書類が音を立てて、床に落ちた。
セレスティス?
今、セレスティスって……まさかっ!!
ハクちゃんがいつものように転移して、連れていってくれた執務室。
女神様は書類が積み上げられたデスクからぱっと顔を上げ、私達を見た。
「げっ!? おちびっ、急いでじじいを抑えろっ! おい、お前はそこから動くなっ」
竜帝さんにそう言われ、とりあえずハクちゃんのお腹にしがみついた。
抑えるって、これでいいのかな……え?
竜帝さんの青い眼を追うと。
こちらに背を向けて、ソファーに座っている人がいた。
動くなと言われたのにその人は立ち上がり、ゆっくりと歩いて私の正面で止まった。
そこにいたのは青い騎士服を着た……銀の髪に空色の瞳の……。
「カイユ?」
違う。
「……吃驚したよ、ここで御対面とは」
声、低い。
背も高いし、体つきも……ほっそりしているけれど、男性だ。
「パス達に聞いてはいたけど、なんというか……貴方、いろんな意味で損な顔だね。で、お嬢さんが噂の奥方様だね? ふふ、陛下が仰ってるように、確かにおちびちゃんだね」
ハクちゃんに蝉のようにくっついていた私を、彼は覗き込むようにして顔を近づけた。
私も彼のその顔を見上げて……凝視してしまった。
似てる、すごく似てる。
肩で切りそろえられた真っ直ぐな銀髪に、水色の瞳。
カイユさんと同じ、髪と眼の色。
顔もそっくり……双子?
お兄さん?
でも、竜族なんだから兄妹なんて有り得ない。
じゃあ、この人は……誰?
他人にしては、似すぎてる。
「駄目だっ! それ以上はやばいっ、下がれセレスティス!」
竜帝さんが怒鳴った。
机の上の書類が音を立てて、床に落ちた。
セレスティス?
今、セレスティスって……まさかっ!!