最後の恋、最高の恋。


次の日は当たり前のように仕事で、朝エンジ色の制服に着替えて下に着ている白のブラウスに、赤地に黒のチェックのスカーフを巻きつける。

このスカーフに指定された巻き方はなくて、各々の自由にすることが出来るんだけど、私は最近蝶々結びにするのがお気に入り。

先輩が来る前に玄関を綺麗に掃除して受付の4人でミーティングが始まった。

その日の来客の予定や大体の時間、そしてその日の休憩の入り方もこのミーティングの時に決まる。

他の会社はわからないけど、この会社はそういうやり方でずっと来ているみたいだ。


この会社に初めて来たときに、一番に印象に残ったのが受付の人、つまり今の先輩たちだった。

笑顔で新入社員である私たちを迎え入れてくれて、その姿におかしな話一目ぼれをしてしまった。

だから配属先を知らされたときに、お父さんとお母さんに呆れられるくらい、はしゃいだという過去もある。


だからこの制服に着替えるたびに、身の引き締まる思いと、今私はあの時憧れた先輩に近づけているのだろうかという思いに駆られる。


先輩2人もとても優しくて気のいい人だし、今年入ったばかりの私にとっては初めてできた後輩もとても素直でいい子で、職場に不満なんて全くない。
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