最後の恋、最高の恋。

それに反応して顔だけそっと出して覗いてみると、お姉ちゃんと坂口さんの背中が見えた。


二人を睨みつけるようにみつめる男の人も。



そしてその人から守るように、坂口さんはお姉ちゃんの肩を抱き寄せていた。



「……前はそうだった。 でも、やっぱり春陽の方が好きだってやっと気づいたんだ」


聞こえてきた愛しい声に、心臓を握りつぶされたような痛みをうける。


「ごめんなさい、山口さん。 想ってくれるのは本当に嬉しいんだけど、私、学が好きなのよ」


聞こえてきた大好きな声に、さらにトドメを刺された気がした。


「俺を諦めさせようと嘘をついてるんだろう!? この前坂口言ったじゃないか! 三浦の妹に告白するつもりだって!」


男の人の声に淡く胸がうずくけど、その前に聞いた二人の言葉が重く突き刺さっていた。






どういう、ことなんだろう。



< 122 / 337 >

この作品をシェア

pagetop