千年の追憶【完】
「たまに…ですか…?
ほぼ毎日のような気がするのは、私だけでしょうか?」


水菊は俺達を一睨みして、また水汲みを再開した。


「水菊。
もしかして、怒ったのか?」


俺は、伺うように水菊に聞いた。


「私は怒ってなど、おりません。
早時様のお稽古事は、どうされたんですか?
怒っていらっしゃるのは、お師匠様の方だと思いますよ。」


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