千年の追憶【完】
「雪路の言う特別は、使用人としての扱い方と、いう意味ですのよ。
早時様の言う特別は、違う意味に聞こえてしまいました。」


確かにそうだ。


水菊は俺にとって特別な
『存在』
という意味で答えた。


やっと分かってくれたか。


「う~ん。
雪路の思い違いですわね。
これからは水菊も他の使用人と同じと考えて下さいませね!」


雪路は一人で納得して、とっとと話題をかえてしまった。


この後俺は、延々雪路に付き合わされる羽目になった。


水菊は今頃、何をしているんだろう…。


気になって仕方なかった。

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