彼氏の余命を知ってる彼女。


無意識に口から出てしまった言葉。


まさか自分からこんな現実味のない言葉がスラリと出るとは思わなかった。


私の言葉を聞いても動じてない“死神”は静かに口を開く。


「君ら人間には、我々はそう呼ばれているかもしれない。

───“死を司る神”と。

実際は冥府において魂の管理する只の管理者だ」


淡々と私に説明してくれる死神だが、所々聞いたことのない言葉があり、頭にクエスチョンが浮かぶ。


「…司る?…冥府?」


「簡単に言えば死後の世界に辿り着く魂を管理するってこと」


私の疑問を簡単に説明してくれた死神。


何だか私たち人間と同じで、あまり恐怖を感じない。…それは夢の中だから?



    


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