彼氏の余命を知ってる彼女。
夢なら…早く覚めて…っ。
「これは夢ではない。現実だ」
私の心を読み取ったかのように、死神は私に赤い瞳を向けて言い放った。
それを聞いて私の中の何かが繋がったのを感じる。
…自分でも薄々感じていた事。
──これは夢ではなく、現実だっていうこと。
ずっと違う、と思い込んでいたけど、死神の言葉を聞いてそれが確信となった。
「…信じたくありません…」
「自分でも気づいているだろう。これが現実だという事を」
「…でも、信じたくないです…。早く私の目を覚まさせてください…」
信じない頑固な私を見て死神は真っ黒なマントの中から分厚い本のような物を取り出した。
…どこにそんな本を入れといたんだ…。
なんて心の中でツッコミをしていると、ボロボロな本を捲りながら口を小さく開く死神。