彼氏の余命を知ってる彼女。


あまりにも可愛らしくて、高く整った鼻を悪戯で摘もうとした瞬間、ヒカルは勢い良く飛び起きた。


私までビックリしてしまって床に尻餅をつく。


「…」


「ハァ、ハァ…」


ヒカルは反動で立ち上がり、何故か息を切らしていて肩を上下に揺らしている。


その姿に私は唖然として声が出ない。


「…くっそ…っ」


ヒカルが何か呟くと、床に崩れるようにしゃがみ込んだ。


    
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