彼氏の余命を知ってる彼女。
横から見るヒカルの額からは尋常ではない汗が流れていた。
「…ヒカル…?」
私は恐る恐るヒカルの名前を呟くと、ヒカルは勢い良くこちらを振り向いた。
こちらを向いたヒカルの目は、何かを物語っているような悲しい目をしていて私はそれ以上口を開けなかった。
「…」
「…ヒナ、…来て」
ヒカルは静かにそう呟き、両腕を広げた。
私は理由は聞かずにそのまま吸い込まれるようにヒカルの腕の中へ飛び込んだ。
そしておもいっきり抱き締められる。