彼氏の余命を知ってる彼女。
「…ヒカル?どうしたの?」
こんなに取り乱しているヒカルを見たことなかった私は、ヒカルのシャツを握りしめながら呟いた。
数秒、沈黙したヒカルだったが、静かに口を開いた。
「…ヒナ、今日泊まっていってもいいか…?」
「え?」
「…熱で休みたいのは承知してるよ…、だけど…頼む…」
顔は見えないが、声は聞いた事のないくらい悲しい口調をしていて、それを聞いて私の胸がギュッと苦しくなった。