彼氏の余命を知ってる彼女。
「なんで…ヒカルなの…っ?なんでヒカルが死ななければいけないの…!?私達、まだ16歳なんだよ…?まだまだ人生はこれからなのに……っ」
次から次へと不満が溢れ出て叫んでしまう。もちろん、魂の管理者である死神に向かって。
「それは我々に言われても困る。生物の寿命は我々が決めているわけではない」
「なら誰に言えばいいの…っ!?」
「君ら人間には届かない遥か上空にいる方だ」
そう死神に言われた瞬間、涙が洪水のように流れ出し、床に水溜りを作った。
──これは生まれた時からの運命だったのかな。ヒカルの寿命はあと少しで、私はヒカルと別れなければならない。変えられぬことの出来ない運命。
涙とは裏腹に、心ではなぜかそう割り切っている自分が居た。