彼氏の余命を知ってる彼女。


「電車の時のお返し」


そう言いながらヒカルはニヤリと悪そうな笑みを浮かべ、私の頬を引っ張った。


私はヒカルから離れ、急いで乱れた髪の毛を直し、二人で並んで遊園地へと入る。



「最初は何乗る?」


目をキラキラさせながらアトラクションを見つめ、楽しそうに呟くヒカル。


…私よりも楽しみにしてたんじゃん!可愛い。


「うーん、やっぱりジェットコースターでしょ!」


「よし!行くぞ!」


ハタから見ると子どものように騒ぐ私達。


日が暮れる頃にはほとんどの乗り物を制覇していた。



    
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