彼氏の余命を知ってる彼女。
空はオレンジに染まり、カラスの大群が鳴きながら空を舞っている。
「ふぅ、疲れたー!けど楽しかったー!」
遊園地を出て、駅へと向かう無料バスに揺られながらそう叫ぶ。
隣に座っているヒカルも満足そうな表情をしている。
「また来たいね」
「そうだな。次は記念日後かな。ここに来るのは」
そう言いながら私の肩に頭を乗せるヒカル。
「…疲れた?私も疲れたから駅に着くまで寝ようかな」
私もヒカルの頭とくっつくように自分の頭を傾けて目を瞑った。