彼氏の余命を知ってる彼女。


私はその方法が知りたいが為に無我夢中に死神にしがみ付く。


死神の瞳を見て、ゆっくりと我に帰った。


「ご、ごめんなさい…」


素早く死神から離れ、身を小さくして、静かに謝る。


死神は、私に掴まれた場所のシワを伸ばしながら口を開いた。


「なんだ。いきなり取り乱したり冷静になったり。…君は忙しい人間だな」


「…す、すみません…」


「…デス・クロックを消滅させる方法は簡単だ。


────他人の命を捧げれば良い」


    
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