≡ヴァニティケース≡
「だってそうやんかっ。そいつは消されて当然の女やのに、なしてうちが悪モンにされなあかんねん! あんたらも……はぁっ、はぁっ……ぐっ……うぐっ……くああっ!」
「おい、お嬢さんどうした!」
だが、塚田と話しているうちに、女が急に胸を掻きむしり始めた。
「大丈夫か?」
よほど苦しいのか、女は塚田の問いに答えない。苦悶の表情を浮かべてもがき始めた。顔中脂汗まみれになり、ゼイゼイと喉を鳴らし、息も絶えだえになっている
「ぐっ……うぐっ……かはぁ!」
「塚田さん、これって……」
「これはヤバイぞ。何かの発作を起こしてる。おい、誰か救急車を呼べ! 俺達はずらかるぞ!」
────今まで私を助けてくれていたのは、あの女のお母さん? それって誰なの? そして彼女はどうなってしまったの? 発作って?────