ジェフティ 約束
 ――俺、眠っていた……よな。
 どのくらい眠っていたのだろう。閉められた雨戸から細く漏れてくる光がオレンジ色をしていた。どうやら日が沈もうとしているらしい。
 ラルフは背筋を突き抜けるような震えがきて、思わず自分の肩を両腕で抱きしめた。体が冷え切っていた。
 ――あれは、夢……だった。
 目が覚める直前にみていた夢が、あまりにも生々し、重々しい空気も、水に沈んだときの感触もまだ体に残っていた。
 雨戸から漏れてくるオレンジ色の光りが、見つめているうちにだんだん濃度を増していき、赤く燃えるような輝きへと変化していく。
「赤い星……」
ラルフはつぶやいた。
 夢の中で感じた胸騒ぎは、いまだに治まらない。わけも分からない不安が、後から後からこみ上げてくるみたいだ。
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