ジェフティ 約束
「……馬だ」
ラルフの耳元でインサのささやきが聞こえた。馬は五頭で、それぞれ背中に人を乗せている。馬と五人は、木陰に身を潜めているラルフたちに気がつくこともなく、その前を通り過ぎると、しばらく川を下ったところで馬の足を止めた。
シェシルが軽く舌打ちをする。
「奴ら斥候だな……。野営地でも探してるんだろう」
「斥候?」
シェシルは、馬から降りてあちこちを見て回る男たちから目を逸らさずに口の中に言葉を含むように話した。
「ああ、まだ後方に部隊がある。先に前の様子を見に行く役目の者の事だ」
「何が起きてるの?」
シェシルはそれには答えず、さらに身を低くして、目の前を川上に向かって走り去る一頭の馬を見つめた。
「山賊の格好をしてたな」
インサが小声でつぶやき、シェシルがちらりと振り返った。
「だが、山賊じゃない」
ラルフの耳元でインサのささやきが聞こえた。馬は五頭で、それぞれ背中に人を乗せている。馬と五人は、木陰に身を潜めているラルフたちに気がつくこともなく、その前を通り過ぎると、しばらく川を下ったところで馬の足を止めた。
シェシルが軽く舌打ちをする。
「奴ら斥候だな……。野営地でも探してるんだろう」
「斥候?」
シェシルは、馬から降りてあちこちを見て回る男たちから目を逸らさずに口の中に言葉を含むように話した。
「ああ、まだ後方に部隊がある。先に前の様子を見に行く役目の者の事だ」
「何が起きてるの?」
シェシルはそれには答えず、さらに身を低くして、目の前を川上に向かって走り去る一頭の馬を見つめた。
「山賊の格好をしてたな」
インサが小声でつぶやき、シェシルがちらりと振り返った。
「だが、山賊じゃない」