ジェフティ 約束
暗闇の中で、シェシルの紫色に揺らめく双眸がラルフのほうを見据える。その瞳には驚くことに、ラルフの心を見透かすような、しかし、優しさの滲む温かさが存在していた。
「わかった。このままあいつらの後を追いたいんだな。……だったら、もう無闇に近づくんじゃない。わかったら少しでも寝ろ」
その言葉を最後に、フードの奥から光は消え、まるで気配までも闇に溶けてしまったかのようにシェシルの存在が消えていた。闇の中に取り残されたラルフは、その横に眠るインサの背中の丸みに手を置き、自分の胸に湧き上がる希望を感じていた。
――テルテオを出てから初めて掴んだジェイの消息だ。
それはどんな内容であろうとも、今のラルフにはすがりつきたい情報には違いなかった。あの男たちの後を追えば、いずれジェイにたどり着けるかもしれない。そう思うと、ラルフの心に灯った炎がだんだんと膨らむのを抑えることはできない。自然と体が温かくなってくるようだ。ラルフは短剣を胸に抱くと、瞳を閉じゆっくりと眠りの中に落ちていった。
ラルフとは裏腹に、シェシルは暗闇の中で別の考えに満たされていた。
――ジェイを狙う勢力が少なからずもう一つはあるということか。
「わかった。このままあいつらの後を追いたいんだな。……だったら、もう無闇に近づくんじゃない。わかったら少しでも寝ろ」
その言葉を最後に、フードの奥から光は消え、まるで気配までも闇に溶けてしまったかのようにシェシルの存在が消えていた。闇の中に取り残されたラルフは、その横に眠るインサの背中の丸みに手を置き、自分の胸に湧き上がる希望を感じていた。
――テルテオを出てから初めて掴んだジェイの消息だ。
それはどんな内容であろうとも、今のラルフにはすがりつきたい情報には違いなかった。あの男たちの後を追えば、いずれジェイにたどり着けるかもしれない。そう思うと、ラルフの心に灯った炎がだんだんと膨らむのを抑えることはできない。自然と体が温かくなってくるようだ。ラルフは短剣を胸に抱くと、瞳を閉じゆっくりと眠りの中に落ちていった。
ラルフとは裏腹に、シェシルは暗闇の中で別の考えに満たされていた。
――ジェイを狙う勢力が少なからずもう一つはあるということか。