ジェフティ 約束
 はたから見れば、ノリスとアスベリアは歳も近く気心が知れた親友のようだった。ノリスが自分に信頼を寄せていたからだろう。他の騎士たちもアスベリアには一目置くようになっていた。
 エジバドガの元領主ラディア=ワイバン公と、南部四国同盟を束ねるサルファイ国王バクラバ=パスカ。この二人の関係を断ち切るよう、アスベリアは働きかけたのだ。ワイバン公には、国を失っても土地を統治する権限を与えると約束し、エジバドガから産出される貴重な糖木を、四国同盟よりも高値で取引すると持ちかけたのだ。その申し出が功を奏し、ワイバン公は四国同盟から手を引いた。
 すばやい情報収集と行動が売りのアスベリアは、こうして騎士団の仲間入りを果たしたのだ。

 ワイバン公が絡んだエジバドガの内乱は息を潜め、バクラバ国王もしばらくは静かに成り行きを見守ることに決め込んだらしいその頃、コドリスの動きはそれと比例するようにあわただしくなってきていた。
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