ジェフティ 約束
 ――コドリスの兵士がうろついているんだ?何故、村人たちは兵士と談笑している?
「コドリスに寝返った村があったとはな」
 シラーグは小声で呟き、口元を手で覆う。
 ――コドリスに寝返っただと?
 反国家を掲げるどころか、コドリスをノベリア国内に招きいれたなんて。ペルガ村を含め、この辺りを領地とするアイザナック=ラフィ少将の顔がアスベリアの脳裏をちらついた。
 アスベリアが以前、ノリスにコドリスへの内通者がいるのではないかと話しをした時、ノリスは苦笑して首を横に振って言った。――身内を疑っていたら、結束は図れない――と。その時は、それもそうだなと自分を納得させてはいたのだが……。
「道理で裕福なわけだ。国家間の争いごとなどよりも、自分たちの生活の安定のほうが遥かに大切だ」
 思わず耳を塞ぎたくなった。
 ――やめてくれ!
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