Princess of Magic
そのあと妃芽と庇保は大きな店にいた。


庇「ここで、鞄、制服、靴、まぁ、そういう必要なものを揃えるのよ。教科書は学校にあるからね。」

 『はい。』
 変わった店…何もない…あるとすれば扉だけ・・・

 『あの…何も無いようなんですけど・・・』

庇「ふふ。それはね、とりあえず・・・・・ここ。入って?」

 
恐る恐る扉の中に入ると、そこは教室くらいの広さの部屋だった。


 『???ここにも…何もないですけど…』

庇「それはね、こういうこと。」

 {いらっしゃいませ。当店ご利用いただきありがとうございます。ご利用は初めてでしょうか?}

庇「いいえ。Ecole da Blue rose の学用品一式おねがいします。」

 {承りました。少し大きくなりますのでご注意ください。}


 『??????』
 何?どっからか声が聞こえる。何が大きくなるの?


話が終わったようなので姫は庇保に話しかけた。

 『あの…一体・・・・』

庇「このお店はね、個室なの。個室に入ると、その部屋を受け持つ人が話しかけてくるわ。それに応えて必要なものを言うの。そうしたら、必要なものの多さによって、部屋の広さが変わるの。」

 つまり…欲しいものを言うと出てくる。ってことよね?だから庇保さんは学用品一式を頼んだ。
 アナウンスの{大きくなる}って言うのは部屋が広くなるってこと…

 『すごい仕組みですね。』

庇「そうかしら?・・・ほら、もう部屋が大きくなって頼んだものが出てくるわ。」


部屋はいつの間にかとても広くなっていた。
そして、学用品は部屋全体が光ったかと思うと、その場に現れた。

 『っ!!!!!!すごい!!』

庇「空間移動魔法の一つよ。さ、忙しくなるわよ~」

といいつつ、庇保の目がキラキラしていたことに気付いた妃芽は気付かないふりをした。



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