好きだ好きだ、大好きだ。

だけど、そんな私の目の前で、夏希君は少し困ったように笑って、言ったんだ。

「自分で呼んだくせに、こうやって真面目に自分のプレー観られると恥ずかしい事に、今更気付いた」
「……っ」

頭をポリポリと掻いた夏希君の、はにかんだようなそんな表情を見るのは初めてで――胸が少しだけキュンとなった。

「でも、嬉しい」
「へ?」

本当に嬉しいんだよ、私。

「こうやって、夏希君の試合をちゃんと観られたのって、今日初めてだったから」
「……」
「昔の夏希君の試合も観られて、嬉しい」

“試合が観られて”なんて言ったけど、本当は少し違う。
もちろん、試合を観られたのも嬉しいけど。
だけど本当は“昔の夏希君を知ることが出来て”嬉しいんだ。

でもそれは、まだ口に出す事は出来ないから、だから今口にできる精一杯の気持ちを、夏希君に伝えたかった。

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