好きだ好きだ、大好きだ。
夏希君は、こんな風に簡単に、私の心臓の鼓動をドンドン速めて、おかしくする。
「この時さー、相手校の奴にタックルくらってさぁ。プロテクターしてたのに、脇腹に青タン出来たんだよ」
「えぇ……。もはや格闘技だね」
「いや、それは言い過ぎだな」
「……」
「くくくっ!」
夏希君。
当たり前だけど、夏希君はいつだって“夏希君”で……。
「お。ハナちゃんが怒った」
「別に怒りませんよ、このくらいじゃ」
「あっそ」
だけど、もしもそれが、私だけに見せてくれる表情だったらいいのになぁって。
夏希君と一緒にいる私がそうなように、夏希君のその表情と鼓動を、私が少しでも狂わせられたらいいのになって……。
私はこっそり、本気でそんな事を考えちゃってるんだよ?
夏希君は、気付いてないだろうけどさ。