好きだ好きだ、大好きだ。

「さて、行きますか」
「う、うん!」

立ち上がって、先に歩き出した夏希君をパタパタと追いかければ“ハナちゃん、犬コロみたいだよな”って笑われて。

「犬コロ!? ……ねぇ、犬コロの“コロ”ってなんだろう?」

そんな質問をすれば“やっぱヘンな女ー”って、また笑われた。

「……」

あぁ。
私、やっぱり夏希君のことが大好きかも。
その独特の空気っていうか、柔らかくて温かい何かが、大好き。

他の男の子には感じたことがないこの気持ちは、やっぱり“恋”なんだって――。
私のスピードに合わせて、隣をゆっくりと歩いてくれる夏希君を見上げながら、そんなことを思っていた。



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