好きだ好きだ、大好きだ。
「か、買い物続けよう! アイスおごってもらわなきゃだしっ!」
立ち止まったまま、まだ言葉を発しない夏希君をその場に放置して、誤魔化すようにズンズン歩き出す。
そんな私の後ろから聞こえたのは、夏希君の少し笑ったような声だった。
「カップラでいい?」
「へっ!?」
「メシ」
「……」
その質問の意味が、全く分からない。
なにかの暗号ですか?
ヒントはいただけないのでしょうか?
頭の中で色んな解き方を考えている私の顔は、きっとものすごい顰めっ面だったのだろう。
それを見て、夏希君はまた楽しそうに笑うと「カップラ食える?」と、私の顔を覗き込んだ。
「う、うん?」
「ハイ、決定ー」
満足げに笑ってそう言うと、来た道をくるりと引き返し、カップラーメンゾーンに向かう。