その仮面、剥がさせていただきます!
確か……さっき教室から出て行った女の子……
泣いてたような?
いや。完璧、泣いてた!!
なのに……
フラれた?
開いているドアの端っこをがっしりと掴み、顔を半分出してる、あたしの首が傾いた。
どういうこと?
「兎に角!もうこれ以上、女とは付き合うな。余計な噂を増やさないでくれ」
「それは……」
王子が言いかけると、あたしの体が思わず動き、教室の中に入る。その足はなんの躊躇もなく王子の前で止まった。
一瞬のうちに頭の中でバラバラのピースが全部揃ったみたいにピンときちゃったんだもん。
王子はフラれたかフッたのか分からないけど、今はフリーってことでしょ?
王子がフリーってことはあたしにとってのチャンスってこと。
もしかすると、下校時間までに王子の隣にまた新しい彼女がいるかもしれないじゃない。
そうなってしまっては、あたしの潜入捜査、進まないじゃない!!
「なんだ?この山猿……」
王子の前に立っているあたしに隣の男が怪訝そうにそう言ってきたけど、ムシ。
目の前の王子は驚いているのかどうか表情はあまり読み取れないけど、下からあたしを見上げた大きな目はちょっとだけ潤んでいた。
「海道くん。あたしと付き合って」