その仮面、剥がさせていただきます!
「そんなの気にすることないよ」
「そうだよ。いつものことじゃん」
休み時間に、ユメカ達隊員が落ち込むあたしを慰める。
ん?慰める?
「いつものことって?」
「だ・か・ら、誰も気にしちゃいないわよ」
ユメカが可愛らしくて大きな瞳の片目を瞑り、ウインクすると、これまた可愛らしく首を傾けた。
こういうの、小悪魔って言うんだろ……?
「それより、頑張ってよ。潜入!いくらガサツなりっちゃんでも、それなりの魅力があると思うの。その米粒ほどのちっちゃな魅力を最大限に生かして、あの憎っくき王子の本性を暴き出すのよ!!あ。その後は任せて。あたしたちで八つ裂きにしてあげるからん☆」
「ユメちゃん酷い……そしてこわい……」
それも自分で分かってる。
あたしの魅力なんて体中、どこ探したってないわよ。耳垢ほどもないわよ。
それに……あんな失態をさらした後にどうやって調査なんかすりゃ~いいのさ。
どうせあの女ったらし王子にからかわれただけなんだろうしさ……