その仮面、剥がさせていただきます!
部屋に寄って行ってよ?

ってことは……つまり……

やっぱり、そういうこと!?


あの、男と女がキスしたり、抱きしめ合ったり、あんなことやこんなことをするといわれていることをリクはしようとしているの?

そうなの?

あ、あたし、自慢じゃないけど、今まで付き合った男の人って、どっちかって言うと付き合ってたっていうほどのものじゃなく、仲のいい友達の延長っていう付き合い方だったから、そういうの慣れていないのよ?

ってか、したことないの!!

それなのに、ただ潜入しただけのあたしが好きでもない相手となんて……

「出来るわけないじゃない!!」

「リツ?」

そうよ。あたしの目的は王子と呼ばれる海道陸人の弱点を探ること。

危ない危ない。

危うくあたしも王子マニュアルの餌食にされるところだったわ。


「リク。行くよ」

今度はあたしがリクの腕を掴むと、大股で歩き出した。




リクを連れてきたのは室内レジャー施設。テニスやバスケットなどのスポーツもできるし、その中にはゲームセンターやカラオケ、ボーリングまでできるスペースが確保されている。

これだけあればリクの不得意なものがあるはず。


「リク。ボーリングするよ!」





カーンと気持ちいいぐらいの音を奏で、10本立っていたピンが簡単に倒れた。

勿論、フォームも完璧でキレイ。

リクは振り返ると、嬉しそうに座っているあたしの傍に駆け寄り、ハイタッチをしてきた。

横にいる女の子の集団がチラチラとこっちを見ているのが分かっているのかいないのか、リクはあたしの隣で涼しい顔をして座っている。

そんなに見られちゃ、あたしが投げにくいじゃない。

そして、あたしが投げた瞬間、隣のレーンから笑い声が聞こえた。

ボーリングの球はゴトンと容赦なく溝に落ちるとそのままピンの横をすり抜けて行く。

そういや、あたしボーリング苦手だった……












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