月を狩る者狩られる者
「うわっスゲーそそられる……抑えきかなそうだ」

男の手が服の中に入ってきて腰の辺りを撫でた。

ゾワリと、寒気に似た感覚が脳にまで伝わって来る。


「っ絶対にやだぁっ!」

私は助けを求めるかのように大声で叫んだ。


誰かが来てくれるかなんて考えた訳じゃなかった。

ただ、この状況から脱したい一心で叫んだだけ。


答えてくれる人がいるなんて、思っていなかった……。



「俺のモノに手を出すとはいい度胸だな」


澄んだ空気のように、冷たい声が響いた。

同時に、ナンパ男の首に太い腕が巻き付く。


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