月を狩る者狩られる者
朔夜がいぶかしんで私を見る。


「私の血を飲めば良いでしょ?」


せめて、それぐらいはしてあげたかった。

全てをあげるわけにはいかないから……。


「……本気で言っているのか?」

少し辛そうに上半身を起こす朔夜。


「……本気」

私はベッドに腰掛け、朔夜の目を見る。


左手で頭の後ろから右側の髪を寄せ、右手で服を引っ張り首筋をあらわにする。

「……でも、全部は吸わないでよ?」

これだけは釘を打っておかないと。



「自信は無いな」

でも、朔夜は私を引き寄せそう呟いた。
< 129 / 421 >

この作品をシェア

pagetop