月を狩る者狩られる者
「どうなっても知らないぞ?」

そう言った朔夜は、私の首筋に牙を突き刺した。


「ぅくう!」

あまりの痛みにうめく。


異物が侵入してくる痛みは激痛となって私を襲った。

でもすぐに痛みは熱に代わり、思考を溶かしていく……。




何も考えられなくなった頭は感覚のみを読み取る。


朔夜は牙で穴をあけると、そこから貪(むさぼ)るように血を吸った。


「あぁ……」

血だけではなく、全てを吸い取られているかのような感覚に私は目蓋を閉じ力なく声をもらす。
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