月を狩る者狩られる者
「ろくに動くことも出来なければ、抵抗も出来ないよなぁ?」

言葉を詰まらせた私に、朔夜があくどい笑みを浮かべて更に迫って来た。


もうあと1ミリ位で唇が触れ合いそうなり、私は目蓋を閉じる。


……?


でも予想していた感触はなく、代わりに何かを口の中に無理矢理詰め込まれた。


「うっむぐぅ!?」


驚いて目を開くと、目の前の朔夜は片手にレバニラ炒めの皿、もう片方には箸を持っていた。

そしてその箸は私の口に……。


口の中に入ったものが何か。

考えるまでもなかった。
< 138 / 421 >

この作品をシェア

pagetop